こんなにも違う!“贈りもの”にまつわる欧米と日本の習慣

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皆さんは今年何回、プレゼントを贈ったり受け取ったりしましたか?
贈りものやおみやげの習慣は、私たち日本人の生活に深く根付いていますが、海外ではどうなのでしょうか?
今回は、欧米(主にアメリカ・イギリス)と日本の贈りもの事情について比較してみました。

実は日本は世界的な“贈りもの大国”

日本では、誕生日やクリスマスだけでなく、お中元、お歳暮、冠婚葬祭、母の日・父の日など、プレゼントを贈る機会が多く、世界の国々と比べても特に“贈りもの文化”を持つ国と言われています。お中元/お歳暮の文化は若い人を中心に薄まりつつあるようですが、ビジネスの世界では今でも、取引先へのお中元/お歳暮の習慣は根強く残っています。

さらに日本では、おみやげ文化も発達していますね。全国各地でそれぞれに特産品や名物が多数開発され、おみやげ品として人々に親しまれています。海外旅行に行ったことがある人も、日本ほどバラエティに富んだおみやげが店頭に並ぶ国や地域は見たことがないのではないでしょうか。
おみやげ文化が発達したのも、日本独特の贈りもの文化が背景にあるのかもしれません。どこかに旅行に行けば、友人や職場、近所などにおみやげを買って帰るのが当然のことのように習慣化しています。つまり、おみやげニーズが存在する故に、次々に商品が登場しているとも言えそうです。

欧米でのプレゼントの基本は「サプライズ」

これに対して欧米の人たちは、おみやげを贈ることもありますが、仲のいい友人や家族だけに買っていくという形が一般的なようです。しかもこの場合も、絶対に買わなければいけないわけでもありません。日本のように、職場の全員におみやげを用意する光景は珍しいかもしれません。

欧米人にとって贈りものやおみやげは基本的に、感謝などの想いがこもった思いがけないプレゼントという存在です。そのため、手頃なプレゼントが喜ばれます。あまり高価なものを贈ると、かえって気が引けてしまったり、何か“裏”があるのではと勘ぐってしまう場合もあるようです。
また、ほぼ必ず、想いを伝えるメッセージカードが添えられています。

以上のことから、贈りものに対する意識が欧米と日本では大きく違うことが分かります。

プレゼントにレシートをつける?!

日本でプレゼントを贈る際は、商品から値段シールや商品タグを剥がすのが一般的ですが、欧米ではなんと、プレゼントにレシートを同封する習慣があります。

「ギフトレシート」と呼ばれるこのレシートには金額が記載されておらず、贈り物の色が気に入らなかったり、サイズが合わなかった場合に自分で交換できるように添付されるのです。通常は色やサイズを交換できることになっていますが、店舗によってはギフトカードによる返金対応もしています。
多くの欧米人が活用している、とても合理的なシステムですが、店頭に交換に行くこと自体が手間になるからと、初めからギフトカードを贈る人も最近は増えているそうです。

包装紙をビリビリ!

日本では包装紙や包み方の細部にまでこだわることで、思いやりや心遣いを表現する習慣があります。あまりにも美しいため、開ける際は紙が破れないように丁寧に剥がし、包装紙をとっておく人もいるほどです。

その完璧なまでのラッピングは海外でも喜ばれ、褒められることも多いでしょう。しかし、どんなに美しいラッピングでも、欧米ではもらった人の前で豪快にビリビリ!と破って開けます。これは嬉しい気持ちを表現するための一種のマナーなのです。その姿に日本人は軽いカルチャーショックを受けるかもしれませんが、前向きに受け止めましょう。

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