接客担当者の約3割が月10人以上の外国人を接客。対応ツール1位は「ノートとペン」

日本でTOEIC® Programを実施・運営する国際ビジネスコミュニケーション協会が、全国の接客業に携わり外国人の接客をすることがある20代以上の男女500名を対象に「訪日外国人への接客に関する実態調査」を実施しました。
接客担当者の約3割が1カ月に10人以上の外国人を接客。
用意している対応ツール1位は「ノートとペン」
飲食店や小売店など、実際にお客さまとコミュニケーションを取る接客業の方に、「あなたは、1カ月にどのくらいの人数の外国人を接客していますか。(単一回答)」という質問をしたところ「10人以上」と回答した方が全体の約3割を占めることが分かりました。
現場での外国人応対の環境として「あなたの会社/お店で、外国人の接客のために何か用意していることはありますか。(複数回答可)」と質問したところ、「会社/お店で用意していることはない(49.6%)」が約半数に上りました。用意しているものとしては「定型文が書かれた資料(31.6%)」「外国人が見て分かりやすいイラストや写真(29.0%)」がほぼ同じ割合の回答でしたが、両方が用意されていると回答した方は全体の17.6%となりました。資料などのツール以外では、「外国人の接客に関する研修(12.6%)」のように従業員のスキルアップをはかるような環境を用意している職場がありました。
一方、「外国人を接客するために個人で用意していることはありますか。(複数回答可)」という質問では、「個人で用意していることはない(51.4%)」が半数を占め、用意している方の回答は「ノートとペン(29.0%)」「接客用の簡単な英語が書かれたメモ(24.6%)」「タブレット・スマートフォンに翻訳アプリを入れる(23.2%)」に分散されました。
心がけていること1位は「英語でコミュニケーションをとること」。
個人の臨機応変なコミュニケーション力に頼っていることが浮き彫りに
次に「あなたが、外国人の接客で行っていることをすべてお答えください。(複数回答可)」としたところ、「英語(カタコト英語やジェスチャーを含む)でコミュニケーションをとること」が67.2%でトップとなり、次いで「常に笑顔で接客する」が58.6%となりました。「ジェスチャーを交えた接客」が40.6%、「対象物やヒントにつながるものを指でさし、伝える」が39.4%と続きました。
また「外国人の接客の中で心がけていること」上位3位を質問したところ、「常に笑顔で接客する」を1位~3位に選択した方は500名中325名で、全体の65.0%の方が外国人の接客で心がけていることとして回答しました。
同時に、「あなたの心がけていることは、外国人の接客に役に立っていると思いますか。(単一回答)」との問いに「役に立っていると思う」と答えた人は88.1%となり、個人の臨機応変なコミュニケーション力でカバーしていることが浮き彫りとなりました。